ルクセンブルクのベッテル副首相は、ウクライナへの支援に関して、支援額を減らす考えはないと述べました。
これは、ロシアの侵攻によって苦しむウクライナに対する連帯を示すものであり、米欧で支援に疲れた動きが見られる中で、支援を減らすつもりはないと言い、足並みをそろえる必要性を強調しています。
ベッテル氏は、ウクライナは戦争で必要な物資が不足しており、ウクライナが軍事装備品などの物資を必要としていることを認識しており、できる限り積極的に支援を続ける考えを示しました。
ルクセンブルクは、1人当たり国内総生産(GDP)が高い富裕国であり、2023年10月までのウクライナ支援総額はGDP比で0.5%に達しています。
これは、ウクライナが必要とする武器の購入などに資金を提供してきたことを意味します。
しかし、欧州連合(EU)全体としては、ウクライナに対して巨額の資金支援について合意がまとまっていない状況です。
特に、ハンガリーが一貫して反対しており、これが支援の遅れにつながっています。
ベッテル氏はハンガリーに対して、「ウクライナを助けることが重要であり、一国だけが反対するのは問題だ」と述べました
EUの首脳会議で、ウクライナに対する支援を議論し、解決策を見つける必要性を訴えました。
またベッテル氏は、ウクライナへの軍事支援だけでなく、サイバー防衛などの情報技術(IT)支援にも意欲を示しています。
現代の戦争ではサイバー攻撃も重要であり、その対策も考えるべきだと強調しました。
さらに、エストニアとの間で多国間の枠組みを立ち上げ、現代の戦争ではITインフラの安全性が重要であると指摘しました。
同時に、ベッテル氏はイスラエルとハマスとの戦闘についても言及しました。
戦闘を早く終わらせることが重要であり、イスラエルに対しては自衛権の行使を認めつつも、女性や子供など無関係な人々が犠牲になるのを避けるべきだと主張し、「自衛権の行使だと説明するのは難しくなっている」と述べました。
また、イスラエルとパレスチナの間で和平を促進することが重要だとも述べました。
最後に、ルクセンブルクが宇宙産業にも力を入れていることを紹介しています。
ベッテル氏は、日本との協力を通じて月面探査車を開発する意向を示しました。
2025年の国際博覧会への参加や日本の上川陽子外相との会談のため来日しました。
ベッテル氏は副首相としてだけでなく、外務・対外通商相や開発協力・人道問題担当相も兼務しており、多岐にわたる国際的な課題に取り組んでおり、国際社会でのルクセンブルクの役割を拡大しようとしています。
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