ドイツの経済が依然として低迷しており、景気浮揚の見通しが立たない厳しい状況が続いています。
最新のデータによれば、2023年10～12月期の実質国内総生産(GDP)(国内の生産やサービスなどの総額)は前期比0.3%減少ました。
これは、フランスやイタリアなど他の大きなヨーロッパの国よりも成長率が低いことを意味します。
そして、このままでは24年も2年連続で経済が縮小するマイナス成長に陥る可能性が高いと言われています。
ユーロ圏全体でも、同期間の実質GDPは横ばいであり、成長率は低調な状態が続いています。
ドイツ経済が低迷していることは、ヨーロッパ全体の経済にも悪影響を及ぼしています。
特に、製造業が経済の中核を担うドイツでは、資源価格の上昇やヨーロッパ中央銀行(ECB)による金利の引き上げなどがコスト増加につながり、企業の利益を圧迫し、他の国の景気回復にも足を引っ張ることになっています。
この経済の苦しい状況には、いくつかの理由があります。
例えば、原材料の価格が上がっているために企業の利益が減少しています。
個人消費である家計のお金の使い方もインフレの影響を受け、低迷が続いています。
新型コロナウイルスの影響もあり、景気回復のシナリオは曖昧なままで、経済が活発化しづらい状況にあります。
政府は経済の立て直しに向けて物価高対策として巨額の財政出動を行っていますが、実体経済の厳しい状況は数字以上のものがあります。
過去の予算を使い果たしてしまったことが問題視され、今後の経済政策にも影響を及ぼす可能性があります。
将来の見通しも不透明で、経済の専門家たちも景気が回復する見込みがあまり立っていないと言っています。
このままだと、ドイツの金融機関も景気回復の兆しを見いだせず、再びマイナス成長に陥るリスクがあると警告しています。
これに対し、一部の経済研究所はプラス成長を見込むものの、下方修正を行うなど、楽観的な見方が難しくなっています。
さらに、政府の混乱も経済の新たな問題となっています。
新型コロナ対策の予算転用が違憲とされ、予算編成の見直しが迫られています。
これにより、中長期的な成長マネーの確保が難しくなり、企業の不安が高まっています。
最後に、ECBはインフレ抑制のために金融引き締めを続けていますが、内部で過度な引き締めに対する経済に与える影響も懸念されています。
特に、ドイツを含む景気低迷が長引けば、ECBの政策が変わり、市場では早期利下げの期待が高まる可能性もあります。
総じて、ドイツ経済は現在、景気浮揚の道筋が見えずに低迷しており、これによりヨーロッパ全体の経済にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
今後の経済政策や国際的な状況の変化に注目が集まっています。
ドイツの景気低迷のお話をさせていただきましたが、2023年1年間のGDPは日本はついにドイツに抜かされ世界第4位となりました。
むしろ日本の方が深刻な状況であるのです。
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